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​特集ー霞食会のスケッチ

 過去、世界中の未知なる食材を探求するという目的で結成された美食会、「霞食会」。我々が所蔵するのは、そこに属していたとされる稀代の美食家、四谷八郎氏の遺族より託された食材のスケッチ、及びその「残骸」である。

 「人魚の肉」や「仙人の霞」など、この世のものとは思えない奇妙な食材たちは肉眼でのみ視認可能だったとされており、不可視生物の一種であった可能性がは高い。しかしながら、「一秒待つことが耐えられぬほど美味である」これらの食材たちは大した記録をとられることもないままに霞食会の会員たちの胃に収められてしまっており、もはやその調査を行うことは不可能となってしまっている。

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